れいじのなかのれいじ

神威怜司のbookメモ&思考メモです。

世の中を見る「新たな視点」を入手しよう。 ―【本】「洗脳広告代理店 電通」 苫米地英人

本著はミステリー小説なのか?いや、違う。

私が思うにノンフィクションだろう。しかし、ミステリー小説のように一気に読んでしまった。

本著は苫米地英人さんの新刊。Amazonのレビュー等で話題になっていて、私もすぐに注文したが、手元に届くまでは1週間以上かかった。Amazonにしては、非常に遅い。嘘か誠か、電通の圧力がかかっているのでは?とも言われりしていた。

本著に書かれている内容は、非常におもしろく、知的好奇心というかスキャンダル心をくすぐられる。私が衝撃を受けたのは内容自体ももちろんだが、一番は世の中を見る「新たな視点」を与えているところだ。本著を読むことで、多くの人にとって世の中を見る新たな視点が増えると思う。ある事柄を一つの視点で見ると二次元でしか見れないが、視点というカメラを増やすことで、その事柄を3次元(奥行ともいえる)、もしくはより多次元で見ることができるようになる。これにより事柄に関する意味を自分自身で選択することが可能になるのだ。

 

自分の意思で、意味を決める。

 

自分の意思は自分で決めるのだ。一方的に洗脳されてはならないと。洗脳されるなら、少なくとも自分で納得してから、洗脳されようと。(この場合は洗脳と言わないかもしれないが...)

まさに本著は、メディアの情報を無意識に取得していた私たちに、情報を選別するためのフィルターを脳内に与えてくれた。今まで脳内で情報はETCのように通過していたが、ETCではなく料金所のように一時、情報をストップして吟味できるようになった。

 

本書は「内容が正しい」、「間違っている」というのは二の次で、「新たな視点」を与えてくれるという点が、私は非常に重要であると考える。

最後になるが、著者が本書を出版することにはほとんどメリットはなかったのではないかと思っている。むしろ出版することで、著者にとってはデメリットが多いような気がする。別に本書じゃなくても苫米地さんには売れる本は書けてしまうのだから。と考えると、本書の内容は大筋正しいのではと私は思っている。

電通と苫米地さんが組んでいた場合は話は別だが、それはないだろう。

 

こうやって自分の考えが広がる本が存在するのだから、読書はやめられない。