れいじのなかのれいじ

神威怜司のbookメモ&思考メモです。

NEXT WORLDはどんな世界?

 

NHKスペシャルで放送された「NEXT WORLD」の書籍版。「NEXT WORLD」では変化が激しい今(2015年)の技術を紹介し、その30年後(2045年)の未来技術の発展が紹介される。紹介される技術は人工知能、VR・AR、ナノマシン、火星移住計画、人工臓器、若返り薬等、今ホットな技術やSFの中の技術のようなものまで多岐に渡る。

しかし、夢で終わるのではなく、夢のような技術もその種は現在すでに生み出されているのだ。私はワクワクしながら番組を見て、本書を読んだ。

本書はこれからの技術を簡単に知ることができる一冊である。本書と映像を見れば、ある1つの可能性のある未来像を知れると思う。その未来像をあり得ると思うか、バカバカしいと思うか、は読者次第であり、どちらがいい、悪いではない。

筑波大学の落合陽一氏が「魔法の世紀」というキーワードを言っているが、まさにその通り。現在では魔法と思っていることが、30年後には現実となっていて、「魔法」ではなく「技術」と言われているだろう。もしかすると「技術」とも認識されないぐらい、身近なものになっているかもしれない。

NHKスペシャルでは、未来の生活をドラマ仕立てで紹介していたが、これを見て私は控えめな未来予測だな、と感じた。最近、様々な未来技術の書籍を読んでいるが、それら書籍で紹介される技術と「NEXT WORLD」で紹介される技術はオーバーラップしていることからも、本書で紹介される技術は現実化される可能性が高いと思っている。

 

これから技術の進歩がどんどん早くなっていくと思うと、ワクワクしてしまう。

今生まれた子供たちは現在、魔法のように思われている技術を30代前後の若い時期に当たり前の技術として、使う世代となる。私から見ればうらやましい限りだが、おそらくこの世代を若く生きる人たちには、その時代での苦悩等はあるのだろう。今の私たちと同じように。

なぜなら人間の本質は現生人類が生まれた10万年前の大昔から変わっていないのだから。このことは本書の監修も行っているミチオ・カク氏の著書「2100年の科学ライフ」で、「穴居人の原理」として紹介されている。これは我々人類が穴蔵で住んでいたころから今まで変えられてない行動は、今後も変えられない行動であると言える。物質としてのモノをほしがったり、直接人と会ったり、直接生きたい場所にいったりとしたことだ。

人によっては程度の差はあるが、すべてをバーチャルで満足できる人は非常に稀だろう。今はまだバーチャルの技術は不十分という理由から満足できないこともあると思う。

しかし、もし完璧な技術ができて、そのような環境の中でバーチャルで満足できるのであれば、その人は人類の進化型だろう。ネオ人類。このような人類が生まれれば、人類は新たなステージへ進めると思う。

 

そんな人類、世代の誕生に私も立ち会ってみたいものだ。

 

NEXT WORLD 未来を生きるためのハンドブック

NEXT WORLD 未来を生きるためのハンドブック